シーホース新聞 令和3年2月号
実家をラボにする#7営業許可取得
東京都にある実家の1階部分を、ラボに改装していく話の7回目です。
床が貼られてからはあっという間。
あれよあれよという間に、ほぼすべての機材が搬入されました。
食洗機とシンク。
家庭用のものであっても、食洗機があればシンクは一槽でいいそうです。
だいぶ大きなシンクなので使い勝手が良さそう。
食洗機の横にガス台が入りますが、この時点ではまだ。
扉つき戸棚は、もともと使っていたもの。
椅子や作業用テーブルも、実家で使わなくなっていたものを再利用することができました。
ついに保健所の立ち入り検査の日。
職員の方が二人でいらっしゃり、事前に提出した図面との相違がないかチェックをしていきます。
洗浄槽のお湯が出るか/手洗い機の水が出るかは、実際に水栓をひねり確認。
原料倉庫に発酵機を置いていたことだけ指摘されましたが(一時的に置いていたので作業場で使用しますと説明してOKでした)、問題はなし。
無事、菓子製造業と飲食店営業許可を取得することができました。
祖父母の家だった頃。
立派なラボになりました。
初めに打ち合わせをしてから約5か月。
新型コロナウイルスの影響もあり、職人さん達は大変ご多忙な中、限られた時間を縫って作業を進めて下さいました。
なにせ初めての経験のため判断に迷うこと等もたくさんありましたが、根気強くお付き合い頂き、感謝が尽きません。
母の念願のオーブン。
まだまだ慣れていく最中だそうですが、信じられないくらいに焼きムラがなく、大変嬉しそう。
このラボで行う菓子通販屋の屋号は「POST」にしました。
なるべく早く販売開始ができるように、絶賛準備中。
POSTの情報は下記でお知らせしていきます。
https://www.instagram.com/oyatsunopost/
実家をラボにする#6工事完了が見えてきました
東京都にある実家の1階部分を、ラボに改装していく話の6回目です。
キッチンパネルが貼り終わりました。
キッチンパネルはオーブン周りと水回りに貼ってもらい、他の壁と天井は塗装でお願いします。
膨大な色見本の中から選んだ色。
真っ白だと明るすぎるので、少しブルーグレーがかった色味にしました。
実際に広い面積に塗るとどうやって見えるのか…緊張しますがこればかりは仕上がりを待つしかありません。
そして出来上がり。
なかなかニュアンスがある色だと思います。
キッチンパネルの白とのバランスも良く、大満足。
あとは床貼りが終われば設備器具の搬入が可能になります。
オーブン、冷蔵庫、コールドテーブル、洗浄槽、ガス台、食洗器、作業台、レンジフードは新たに購入。
包材などを収納する扉付き戸棚は元々あったものを使うことに。
そしてオーブンの熱が強いので、強力なエアコンも新たに用意することになります。
設備器具の調達は父がすべて請け負ってくれました。
工事の完了が見えてきたので、保健所に営業許可申請をします。
施設完成予定日の10日くらい前に申請書を出すように、と決められています。
ここで一つ問題が判明。
母が製菓衛生士免許を持っているので、食品衛生責任者として申請をするつもりでしたが、40年前に取得した免許が旧姓のままでした。
急いで氏名変更手続きをお願いし、保健所にその旨を確認したところ、氏名変更の手続きが終わった時点で免許を提示してくれればOKとのこと。
営業許可申請を受け付けてもらい、施設の確認検査の日程が決まりました。
ラボの完成が見えると、いよいよ実際の販売に向けて決めなくてはいけないことが増えてきます。
店の顔となるマークは、前回のブログで相談していたイラストレーターさんにお願いできることに決まりました。
とても素敵なラフが上がってきていて、お披露目が待ち遠しい…!
梱包用の包材のサンプルを取り寄せ、実際に配送テストをしながら、より良い状態でお届けできるにはどうしたら良いか等、検証しています。
商品開発を兼ねた母とのお菓子作りも続いています。
レーズンサンド。
シュークリーム。
通販では生菓子の販売は予定していませんが、いずれ何らかの形で、とも思っています。
メリメロ。
(母の指導のもと私が手を動かしたものなので、仕上がりは甘いです)
施設の確認検査が無事終われば、数日内には営業許可をもらえます。
新しいオーブンに早く慣れることができれば、近日中に販売を開始できるかもしれません。
実家をラボにする#5内装を作り始めました
東京都にある実家の1階部分を、ラボに改装していく話の5回目です。
解体工事が終わり、電気工事と水道工事が入りました。
オーブンが入る予定の部屋。
もともとあった窓は塞いでもらいました。
キッチンパネル、壁の塗料、床材のカタログを貸して頂き、色を決めていきます。
キッチンパネルはAICAのメラミン不燃化粧板。
抗菌仕様で汚れがつきにくく、メンテナンス性に優れたものを使用します。
カタログだと小さくて、実際の広い面積に貼られた時のイメージが分かりづらかったので、大きなサンプルも取り寄せてもらいました。
小さなサンプルで見た時と柄のイメージが全く違ったので、確認できてとても良かったと思います。
床材はTAJIMAの複層ビニル床シートを使用します。
エンボス加工が施してあるため、濡れても滑りにくく掃除がしやすいそう。
お菓子を作ると粉のような細かいゴミが出るので、掃除のしやすさは重要です。
商品開発を兼ねた母とのお菓子作りも続いています。
カレークミンのパイとパルミジャーノチーズのパイ。
(母の指導のもと私が手を動かしたものなので、仕上がりは甘いです)
工事もいよいよ大工さんの工程まで進んできたので、ブランドの顔となるマークの製作を始めます。
家族間でアイデアを出し合い、数か月にわたって検討した結果、屋号を決定しました。
商品のパッケージは環境問題に配慮しなるべくシンプルにしたいので、マークを印象的に使いたいと考えています。
どのようなマークにするべきか資料を読み漁りますが、なかなかピンと来ない、どこかで見たようなものになってしまう。
頭を抱えていたところ、偶然twitterでRTされてきた画像に目が留まりました。
その絵は犬の絵でしたが、色づかいや構成のセンスが、探しても探してもうまく言葉にはできなかった、自分のイメージそのものでした。
すぐにイラストレーターの方にメールをし、現在は相談をさせて頂いている最中です。
ゆっくりですが、ようやく事業が形を成してきた感があり、わくわくしています。
実家をラボにする#4解体工事が終わりました
東京都にある実家の1階部分を、ラボに改装していく話の4回目です。
お盆明け、解体工事が始まりました。
暑い盛りに大変な作業になってしまいましたが、2日間で終わらせて下さいました。
施主支給となる各種機器のリストアップをしていると「やっぱり食洗機があった方がいいんじゃない?」と父。
確かに、お菓子を作ると細々とした洗い物が膨大に発生します。
これまでに食洗機を使ったことがない母は「どれほど便利になるのか想像がつかないし、要らないわよー」と言っていましたが、「自分がお金を出すから」と父が強く押し切り、導入することにしました。
母の仕事を手伝った際に、洗い物の多さに目を回したようです。
さて食洗機選びですが、飲食店のようにお皿やグラスを次々と洗って乾かす必要があるわけではないので、業務用の必要はなさそう。
容量の点から置き型ではなくビルトイン式の家庭用のもので、大きなボウルなどを入れやすいフロントオープンタイプを選ぶことにしました。
確認したところ、導入について配管などの問題はないが、電気を現状の40Aの契約から60Aに上げて下さいと言われました。
食洗機の設置場所は、キッチン内の二槽シンク横とガス台の間が動線的に自然です。
当初、そこに設置予定だった手洗い設備はリビング側に変更することに。
ガスコンロを置く作業台と食洗機との仕切り板は必要ないとの事でした。
配置すると、このようになります。
これで問題はないのですが、日々の掃除のことを考えると、機材が剥き出しになっていたり、作業台と機材の隙間が多いことが気がかりになってきます。
さらに言うと、ガスコンロも置き型のものだと掃除が大変。
とにかく、なるべく隙間をなくしたい。
猪股さんに相談して、厨房機器屋さんに特注で製作をお願いすることにしました。
厨房機器屋さんが作ってくれた、ガスコンロと食洗機を入れる作業台の案です。
ガスコンロは埋め込めるようにしてもらいました。
ガス台下には食洗機の配管や電源接続が入ります。
食洗機がビルトインタイプのため天板がしっかりしていないとのことで、食洗機と二槽シンクの間にはステンレス天板が渡してあります。
これならば掃除も安心。
商品開発を兼ねた母とのお菓子パン作りも続いています。
ガレットブルトンヌ。
薄いサブレ。
チョコレートフィナンシェ。
(母の指導のもと私が手を動かしたものなので、仕上がりは甘いです)
私にとっては、生まれてからずっと食べている母の味なので、客観視は正直難しい。
いま、色々な人に食べてもらい感想を教えてもらうことで、段々と「母の味はどんなものであるか」が見えてきたような気がします。
解体が終わり、これから電気工事、水道工事と進んでいきます。